テーマ109 “仕事を創造し新しい現実をつくる”、
“環境に働きかけ環境をつくっていく”
■「詳細な現状分析」→「問題点抽出」→「目標設定」→
「詳細な行動計画」→「行動計画通りに進まないときは再度現状分析する」
が目標設定における、合理的で無難な考え方、手法、となっている。
柔軟性に欠ける。創造性が発揮されない
管理職研修の現場で多く見られる一つの例ですが、
担当部署の長として今後の部署の目標を設定する際、
まず現状の仕事の棚卸をして、部署員と話し合い、
問題点を見つけ、問題点改善のための目標を設定する
といった作業が行われることがよくあります。
このような仕事の仕方が、どんな場面でも合理的で正しいと
思い込んでいるようなところがあります。
上司に話すときも説明しやすく説得力があると
思っているところがあります。
この場合、現状分析から抽出される問題点の改善の内容が、
今よりも付加価値を増すものであるのならばよいのですが、
今の問題を解決するだけのもので、
改善ではなくあくまでも現状維持のための業務を
改善と言っている場面も多く見受けられます。
「現状の問題点の解決+新たな仕事の創造」という行動が、
「環境に働きかけ環境をつくっていく」
ことになり新たな付加価値を生み出します。
「VUCA(ブーカ)」
(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、
Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)
ともいわれる今の状況においては、
「仕事を創造し新しい現実をつくる」、
「環境に働きかけ環境をつくっていく」
という行動が重要となります。
■「必要な成果が獲得できると確信できるまで考え抜いた
自らの意志による目標、行動計画の設定」→
「関係者への説明、説得」→「迅速に着手し行動する」→
「トライアンドエラーを繰り返し期日までに目標を達成する」
日本企業はイノベーションにおいて
30年世界から遅れているともいわれております。
また、新型コロナウイルスの流行、アフターコロナへの
迅速な対応などが迫られる状況となっております。
「VUCA(ブーカ)」といわれる状況において、
企業が生き残っていくためには、
「自ら新しい現実を生み出し、環境に働きかけ、
自ら環境をつくりだしていく」いうのが、
現実的な最善の対応策といえます。
いま管理職者に求められていることは、
「現状をよく把握した上で、
管理職者として本来、今、何を行うべきかを考え抜き、
自分の意志、考えを目標に設定し、
新しい現実を生み出していく」
ことです。
「まわりの環境や職場の現状を踏まえて、管理職者として
どうすべきなのかを考え抜いて目標を設定する。
その目標を上司や部下に説明し、納得し、賛同してもらい、
率先垂範してまずは行動し、試行錯誤しながら、
期限までに何がなんでも目標を達成する」
というのが、いまの時代の管理職者のあり方となります。
現状は、どんどん変わっていきます。
管理職者として、
「いま自分はどうしたいのか、何を得たいのかを打ち出す」
といった、自分の意志、考えによる目標設定が必要です。
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